113AM087|第113回 看護師国家試験 過去問
全身麻酔下で胃全摘出術を受ける患者に対する無気肺の atelectasis 予防法はどれか。 2つ選べ。
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正解: 3・5
正答
3・5
この問題のポイント
上腹部手術後の主要な呼吸器合併症である無気肺(atelectasis)は、術後48時間以内に発生しやすく、特に創部痛や横隔膜機能低下により浅い呼吸が続くことから発生リスクが高まる。この状態を予防するためには、肺胞の持続的膨張を促す呼吸リハビリテーションが有効である。
解説
無気肺は、肺胞が閉鎖され、気道分泌物が貯留されることで引き起こされる。その予防には、気道の清浄化と肺胞の活性化が重要である。ハフィング法は、声門を開いたまま短く強く呼気することで、末梢気道の分泌物を中枢に移動させ、喀出を促進する。術中でも疼痛が強い場合でも実施可能で、肺胞虚脱の予防に効果的である。インセンティブ・スパイロメトリーは、深呼吸を視覚的・物理的に促す自己管理型の呼吸訓練で、肺胞を長時間膨張させることで虚脱を防ぐ。これらの方法は、術前から練習することで術後の呼吸行動を改善し、無気肺のリスクを低下させる。
選択肢の確認
1.腹帯の装着:創部保護や疼痛軽減に用いられるが、肺胞の膨張には寄与せず、むしろ深呼吸を妨げることで無気肺を助長する可能性がある。
2.抗菌薬の使用:手術部位感染の予防に用いられるが、無気肺の発生機序は感染とは無関係で、効果はない。
3.ハフィング法:適切な呼吸行動を促進し、気道分泌物の排出を助けるため、無気肺予防に有効。
4.弾性ストッキングの装着:下肢循環を維持し、深部静脈血栓症の予防に用いられるが、肺の機能とは関係ない。
5.インセンティブ・スパイロメトリーの使用:肺胞の持続的膨張を促すため、無気肺の発生を抑制する。
覚えるポイント
「呼吸リハビリ」が無気肺予防の鍵。ハフィングとインセンティブ・スパイロメトリーは、術前から実施できる、患者中心の予防法である。