40PM172|第40回 管理栄養士国家試験 過去問
次の文を読み「171」、「172」に答えよ。 K 小学校に勤務する栄養教諭である。K 小学校では、毎年4月と10 月に児童の身体測定を行い成長曲線を作成している。10 月の身体測定後に、肥満度が高かった児童の保護者に、測定結果と一緒に個別相談の案内を出した。ある児童(小学5年生男子、10 月測定時11 歳0か月)の保護者から相談の希望があり、11 月に個別相談を行うことになった。相談時に、児童の生活習慣と1日の食事内容を聞き取った。 表は、個別相談時に、児童の普段の生活習慣と、塾がある日の食事内容を聞き取った記録である。この内容をもとに児童と保護者に提案する生活習慣改善の目標である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。 表 個別相談で聞き取った生活習慣と食事内容 (生活習慣) 児童は、幼児期から好き嫌いをせず、食べることが好きで食べる速度も速い。1年生の時から給食は完食し、おかわりがある時は、それを楽しみにしている。 4歳から週1回スイミングに通っていたが、3年生で塾に通い始めたのをきっかけにやめた。4年生から塾が週4回となり、時間も2時間(17 時30 分〜19 時30 分)になった。塾に行く前にコンビニに立ち寄り間食をするようになり、夕食の時間も遅くなった。夕食は、おかずが大皿に盛りつけられ、好きなだけ皿に取って食べている。 (塾がある日の食事内容) 朝食(7時頃) 昼食(給食) 間食(17 時頃) 夕食(20 時頃) トースト(4枚切り1枚) コッペパン メロンパン(1個) ご飯(1膳) ブルーベリージャム(小さじ1) ホワイトシチュー サイダー(加糖、500 mL) 味噌汁(1杯) 牛乳(コップ1杯) ホットサラダ 鶏のから揚げ(150 g) 牛乳 ポテトサラダ(100 g) ホワイトシチューおかわり(+0.3 人前)
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
肥満傾向のある小学5年生男子への生活習慣改善目標の提案です。聞き取り内容から最大のエネルギー過剰の原因を見つけ、実行可能性の高い目標を選びます。
解説
事例問題では、対象者の食事内容から「どこに一番の問題があるか」を探し、本人と保護者が無理なく実行できる目標を優先します。
この児童の食事で目立つのは、塾前の間食です。メロンパン1個と加糖サイダー500mLの組合せは、商品差はあるものの合計で500〜600 kcalほどになり、1食分に近いエネルギーです。塾通いを機に始まった習慣で、肥満度の上昇時期とも重なります。例えば菓子パンの量や種類を見直し、加糖飲料を無糖飲料に替えるなど、間食全体を低エネルギーにすることは、削減効果が大きく実行しやすい目標です。
給食のおかわりや夕食の大皿盛りも摂取量に影響し得るため、今後の確認・調整対象です。ただし本問では、開始時期が明確でエネルギー量も大きい塾前の間食を最初の目標にするのが最も妥当です。スイミング再開は望ましい面がありますが、週4回の塾と両立できるかを本人・家族と検討せずに目標化するのは実行可能性に欠けます。
選択肢の確認
1.給食のおかわりをやめる。
適切でない。おかわり量の確認は必要ですが、1年生から続く行動を一律に禁止するより、肥満度上昇と時期が重なり、明らかに高エネルギーな塾前の間食を先に見直す方が、根拠が明確で実行しやすい目標です。
2.塾前の間食を、エネルギーが低いものに替える。
最も適切。メロンパンと加糖サイダー500mLは著しくエネルギーが多く、肥満進行の時期とも一致する新しい習慣です。間食をやめさせるのではなく低エネルギーのものに替える提案は、効果が大きく実行可能性も高い目標です。
3.夕食のおかずを、最初から各自の皿に盛り付ける。
適切でない。個別盛りは一人分を見える化し、食べ過ぎを防ぐ有用な方法です。ただし表では夕食量だけでなく、菓子パンと加糖飲料からなる塾前の間食が際立っており、最初の目標としては2が優先されます。
4.塾に行かない平日は、スイミングに通う。
適切でない。塾が忙しくなってスイミングをやめた経緯があり、新たに通わせる提案は実行可能性が低く、本人・家庭の負担が大きい目標です。
覚えるポイント
- 事例問題では、生活の変化と肥満進行の時期が重なる習慣(この例では塾前の間食)に注目する。
- 加糖飲料500mLと菓子パンの間食は1食分に相当するエネルギーになる。
- 目標は「効果の大きさ」と「実行可能性」の両方で選ぶ。禁止よりも置き換えの提案が続けやすい。