76AM83|第76回 診療放射線技師国家試験 過去問
頭部正面撮影で前後位と比較した後前位の利点はどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
この問題では、頭部正面撮影における 前後位〈AP〉 と 後前位〈PA〉 の違いが問われています。
後前位では、X 線は後方から入射し、前方へ抜けます。
そのため、眼の水晶体は入射側ではなく射出側に近くなり、前後位と比べて 水晶体の被ばくを軽減できます。
解説
頭部正面撮影では、前後位〈AP〉と後前位〈PA〉の撮影法があります。
**前後位〈AP〉**では、X 線が顔面側から入射します。眼球や水晶体が入射側に近いため、水晶体の被ばくが大きくなりやすいです。
**後前位〈PA〉**では、X 線が後頭部側から入射し、顔面側へ抜けます。水晶体は射出側に近く、頭部組織で減弱された後の X 線を受けるため、前後位より被ばくが少なくなります。
水晶体は放射線感受性が高く、白内障のリスク臓器として重要です。そのため、可能な場合は水晶体線量を低減できる撮影法を選択することが重要です。
ひっかけポイント
後前位の利点は「顔面骨を拡大すること」ではありません。
被ばく低減の観点では、特に 水晶体を入射側から外すことが重要です。
選択肢の確認
1.誤り。
後前位では顔面骨が検出器に近くなり、むしろ拡大は小さくなります。顔面骨を拡大することが利点ではありません。
2.誤り。
入射点の観察しやすさは後前位の主な利点ではありません。水晶体の被ばく低減が重要です。
3.誤り。
位置合わせは患者状態や撮影条件に左右されます。後前位が前後位より常に容易とはいえません。
4.正しい。
後前位では X 線が後方から入射し、眼の水晶体は射出側になります。前後位より水晶体被ばくを軽減できます。
5.誤り。
被検者が姿勢を維持しやすいかどうかは、患者の状態によります。一般に後前位の最大の利点として問われるのは水晶体線量の低減です。
覚えるポイント
- AP は前から後ろ、PA は後ろから前へ X 線が進みます。
- 水晶体は放射線感受性が高い組織です。
- 頭部正面撮影では、PA の方が水晶体被ばくを軽減できます。
- 水晶体を入射側に置かないことが被ばく低減につながります。
- 撮影法の選択では、画質だけでなく被ばく防護も考えます。