60AM069|第60回 理学療法士国家試験 過去問
運動単位で正しいのはどれか。2 つ選べ。
解答・解説を見る
正解: 4・5
正答
4・5
この問題のポイント
運動単位の定義と機能に関する基本的事実を正しく把握することが重要です。特に、運動ニューロンとその支配する筋線維の関係、および筋線維の興奮パターンについての理解が、臨床現場での運動制御評価に結びつきます。
解説
運動単位とは、1つのα運動ニューロンと、そのニューロンが支配する筋線維の群を指します。この構成が機能単位として働くため、運動ニューロンが興奮すると、その支配するすべての筋線維が同期して収縮します(選択肢4)。これは「同期興奮」と呼ばれ、筋肉の粗さや速度のコントロールにおいて重要なメカニズムです。
また、運動単位の定義として「運動ニューロンとそれに支配される筋線維群を運動単位という」(選択肢5)は正確で、臨床的にもこの概念が筋肉の活動の細部を理解するための基盤です。
一方、選択肢1は誤りです。運動単位はα運動ニューロンと遠心性筋線維(主に慢筋)で構成され、求心性線維(主に速筋)は含まれません。選択肢2は誤りで、神経支配比が小さいほど(1ニューロンが支配する線維数が少ないほど)精密な動きが可能になります。選択肢3は誤りで、サイズの原理(motor unit recruitment)では、小さい運動単位(遅筋)が先に活動し、次に大きめの単位が動員されます。
選択肢の確認
4.同じ運動単位に属する筋線維は同期して興奮する。:正しい。1つの運動ニューロンが発火すると、その支配するすべての筋線維が同時に興奮する。
5.運動ニューロンとそれに支配される筋線維群を運動単位という。:正しい。これが標準的な定義。
1.運動単位には求心性線維が含まれる。:間違っている。遠心性線維が主となる。
2.神経支配比が大きいほど精密な動きができる。:間違っている。支配比が小さいほど精密。
3.活動電位の大きな運動単位が先に活動を始める。:間違っている。小さい単位が先に活動する。
覚えるポイント
「運動単位=1ニューロン+その支配する筋線維群」と覚えて、その単位内で「同期収縮」が起こることを確認すると、運動制御の基本が理解できます。