111Q319|第111回 薬剤師国家試験 過去問
8 歳男児。アトピー性皮膚炎に対しステロイド軟膏を使用していたが、顔 面の皮疹の改善が見られないため、今回より以下の処方に変更となり、患児は母親 とともに処方箋を持って薬局を訪れた。服薬指導時に薬剤を見た母親から「薬の名 前の横に劇と書いてあるけれど、大丈夫なのでしょうか。1 日1 回に減らして塗っ てもよいですか。」との質問があった。 (処方) タクロリムス水和物軟膏 0.03% 5 g 1 回適量 1 日2 回 朝夕 顔面に塗布 変更後の薬剤の薬局における取扱いに関し、法令に照らし正しいのはどれか。 2つ選べ。
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正解: 1・2
正答
1・2
この問題のポイント
劇薬は他の医薬品と区別して貯蔵しますが、毒薬のような施錠義務はありません。麻薬の届出・廃棄規制と混同しないことが重要です。
解説
タクロリムス軟膏は劇薬です。薬機法上、劇薬は他の物と区別して貯蔵・陳列する必要がありますが、鍵をかけた設備での保管が必須なのは毒薬であり、劇薬は施錠していない調剤棚でも区別が明確なら保管できます。盗難時の都道府県知事への届出や廃棄前届出は麻薬等に関する規制で、一般の劇薬には同じ義務はありません。「劇」の表示は直接の容器・被包に白地に赤枠赤字で行うもので、患者へ交付する薬袋へ必ず同じ表示をする規定ではありません。調剤済み医薬品として患者へ適切な用法・注意を説明します。
選択肢の確認
1.かぎを施していない調剤棚に貯蔵することができる。:正答。劇薬に施錠義務はありません。
2.本薬剤は、他の劇薬以外の物と区別して貯蔵しなければならない。:正答。他の物と区別します。
3.盗難にあったときは、都道府県知事に届け出なければならない。:麻薬の規制と異なります。
4.患者に交付するときの薬袋に、白地に赤枠赤字で「劇」の文字を記載しなけれ ばならない。:薬袋への必須表示ではありません。
5.廃棄するときは、あらかじめ、都道府県知事に届け出なければならない。:劇薬にその届出義務はありません。
覚えるポイント
毒薬=区別+施錠、劇薬=区別。毒劇薬の表示規定と、麻薬の帳簿・事故・廃棄届を混同しません。