111Q309第111回 薬剤師国家試験 過去問

81 歳男性。一人暮らし。息子が車で 30 分くらいの場所に住んでいる。息 子は週末にこの男性宅を訪問し、生活の世話をしている。この男性は 65 歳から高 血圧症、高尿酸血症及び前立腺肥大症の治療を行っていた。1 年前に認知症と診断 され、処方1 、処方2 及び処方3 の薬剤で治療中である。血圧コントロール不良の ため、今回より処方4 の薬剤が追加となり、男性が息子とともに処方箋を持って薬 局を訪れた。受付時に、この男性から「最近飲み忘れが多く、結構薬が残ってしま います。今日から薬が1 つ増えると聞いたのですが、ただでさえ飲み忘れがあるの に、これ以上増えたらもっと飲めなくなるのではないかと心配です。何か良い方法 はないですか。睡眠はよくとれており体調には問題ありません。」と相談があった。 (処方1 ) カンデサルタン錠4 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) ドネペジル塩酸塩錠 10 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) 1 日1 回 朝食後 14日分 (処方2 ) アロプリノール錠 100 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) ナフトピジル錠 50 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) 1 日1 回 昼食後 14日分 (処方3 ) スボレキサント錠 10 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) 酸化マグネシウム錠 500 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) 1 日1 回 就寝前 14日分 コメント:酸化マグネシウム錠は排便のあった日は服用しないでよい。 (処方4 ) ヒドロクロロチアジド錠 12.5 mg 1 回 0.5 錠(1 日 0.5 錠) 1 日1 回 朝食後 14日分 (処方箋に記載されていた検査値) 血圧 164/86 mmHg、AST 32 IU/L、ALT 18 IU/L、 血清クレアチニン 0.9 mg/dL、BUN 23 mg/dL、尿酸 10.1 mg/dL 薬剤師は、この男性と息子に、高血圧治療薬による低血圧のリスクについて説明 した。さらに、薬剤師は、薬剤師法に基づく薬剤の使用状況の継続的な把握と薬学 的指導(フォローアップ)の必要性を検討した。この男性に対する薬剤師のフォ ローアップとして、正しいのはどれか。2つ選べ。

2つ選択
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正解: 2・5

正答

2・5

この問題のポイント

調剤後フォローアップは薬剤師の専門判断で実施でき、電話も利用できます。ただし処方変更はできず、次回調剤時の服薬指導も省略しません。

解説

薬剤師法では、必要があると認める場合に調剤した薬剤の使用状況を継続的に把握し、患者・家族へ薬学的知見に基づく指導を行うことが求められます。実施に都道府県知事の登録や処方医の個別指示は不要で、薬剤師が患者の状態と薬剤リスクから必要性を判断します。電話や情報通信機器による確認も可能です。低血圧、転倒、服薬状況、残薬、利尿薬追加後の電解質・尿酸などを確認し、必要事項は医師へ情報提供します。アドヒアランス低下を確認しても、薬剤師だけで用法用量を変更できません。またフォロー済みでも、次回調剤時にはその時点の状態を確認して服薬指導を行います。

選択肢の確認

1.フォローアップを行うことについて、薬剤師は都道府県知事に申請し、登録を 受けなければならない。:登録制度はありません。
2.フォローアップを行うことについて、処方医の指示は不要である。:正答。薬剤師が必要性を判断します。
3.フォローアップの結果、服薬アドヒアランスの低下が確認された場合、薬剤師 の判断で用法用量の変更をこの男性に指示する。:処方変更はできません。
4.電話でのフォローアップは認められていない。:電話でも実施できます。
5.フォローアップを行った場合であっても、次回調剤時の服薬指導は必要である。:正答。次回も最新情報を確認します。

覚えるポイント

フォローアップは「必要性判断→状態確認→薬学的指導→記録→必要時に処方医へ情報提供」の流れです。

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