110Q324第110回 薬剤師国家試験 過去問

ある薬局で、服薬指導の内容と服薬アドヒアランスとの関係を明らかにす るために、この薬局で過去5 年間に降圧薬を調剤された成人患者を対象として、薬 歴を用いて後ろ向きに調査を行い、学会発表することを計画している。研究に用い るデータは、患者名はわからないように集計、解析する予定である。 調査対象となる患者全員に個別に説明し同意を取得するのは困難なので、研究概 要の薬局内へのポスター掲示と薬局ホームページへの掲載によりいつでも質問を受 け付けることができるようにすることで、倫理審査委員会の承認を受ける予定であ る。なお、この研究にかかる費用はこの薬局で負担することとした。 この薬局で研究のために作成するポスターに記載する内容として必要なのはどれ か。2つ選べ。

2つ選択
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正解: 1・2

正答

1・2

この問題のポイント

既存の薬歴を使う後ろ向き研究で個別同意を得ることが困難な場合、研究情報を公開し、対象者が利用を拒否できる機会を保障する方法が検討されます。

解説

いわゆるオプトアウトでは、対象者が自分の情報が何のために、どのように使われるかを判断できるよう、研究の目的・方法・利用する情報などを示します。さらに、研究への利用を望まない場合の申出先や手順を明確にし、拒否によって不利益を受けないようにします。質問や拒否を受ける窓口は必要ですが、研究に携わる全員の個別連絡先を列挙する必要はありません。倫理審査委員全員の氏名や研究費総額も、この掲示で必ず公開する項目ではありません。

選択肢の確認

1.研究目的:必要です。対象者が情報利用の趣旨を理解するための中心項目です。
2.研究協力の拒否の方法:必要です。情報利用を望まない意思を表明できる具体的な方法を示します。
3.研究に携わっている全員の連絡先:不要です。代表となる照会・申出窓口を示せばよく、全員分の掲載は求められません。
4.倫理審査委員会の委員の氏名:不要です。審査を受けることと、委員個人の氏名をポスターへ載せることは別です。
5.この研究に要する費用:不要です。資金源や利益相反の管理は重要ですが、研究費額そのものは本問の必須掲示項目ではありません。

覚えるポイント

オプトアウトは単なる告知ではなく、研究内容を知る機会と、情報利用を拒否できる実効的な手段をそろえます。

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