110Q312|第110回 薬剤師国家試験 過去問
68 歳男性。身長172 cm、体重63 kg。高血圧症及び慢性心不全のため処方 1 の薬剤を服用していた。今回の受診で血圧が164/90 mmHg を示し、処方2 へ変 更となり、処方箋を持って薬局を訪れた。薬局にて患者に服薬指導を行い薬を渡 し、調剤録と薬剤服用歴の記載を行った。薬剤服用歴のP(計画)欄に、「30 日処 方のため、服用15 日後に電話にてフォローアップを行う。(本人の了承済)」と記 載した。 (処方1 ) バルサルタン錠40 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) ビソプロロールフマル酸塩錠2.5 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) 1 日1 回 朝食後 30 日分 (処方2 ) バルサルタン錠80 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) ビソプロロールフマル酸塩錠2.5 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) 1 日1 回 朝食後 30 日分 このフォローアップを行う際、血圧の値以外に優先して確認すべき症状や状態は どれか。2つ選べ。
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正解: 1・5
正答
1・5
この問題のポイント
バルサルタンが増量され、慢性心不全に対してビソプロロールも継続されています。過度の降圧や脈拍異常を示す自覚症状と、うっ血悪化を示す体重変化を優先します。
解説
電話フォローでは血圧値だけでなく、増量後の忍容性と心不全の状態を確認します。動悸やふらつきは、降圧が強すぎる場合や徐脈などの循環器系変化を患者が捉えた手掛かりになります。短期間の急な体重増加は体液貯留を疑う重要な徴候で、浮腫、息切れ、夜間の呼吸苦も併せて聞き取ります。出血、眼症状、口腔粘膜障害は、この処方変更から優先的に想定する症状ではありません。
選択肢の確認
1.動悸やふらつきの出現:正しい。降圧薬増量後の低血圧や、併用中のβ遮断薬による脈拍変化を評価できます。
2.歯ぐきからの出血の出現:誤り。抗凝固薬や抗血小板薬の追加はなく、本例での優先度は低い所見です。
3.まぶしさの出現:誤り。今回の循環器薬の変更を評価する中心症状ではありません。
4.口内炎の出現:誤り。処方変更との関連が乏しく、まず確認すべき項目ではありません。
5.体重の急な増加:正しい。水分貯留による心不全増悪を早期に捉える指標になります。
覚えるポイント
心不全患者のフォローは、血圧・脈拍に加え、体重、浮腫、呼吸困難、服薬状況を時系列で確認します。