110Q290|第110回 薬剤師国家試験 過去問
65 歳男性。2 型糖尿病の既往があり処方1 の薬剤を服用している。約15 年前にC 型肝炎ウイルス(HCV)感染症と診断され、インターフェロン治療を受 けたがウイルスは陰性化しなかった。その後、C 型慢性肝炎に対して処方2 の薬剤 を内服し経過観察中であったが、AST 及びALT の軽度上昇が認められたため、 直接作用型抗ウイルス薬(処方3 )が追加された。 (処方1 ) カナグリフロジン錠100 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) テネリグリプチン錠20 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) 1 日1 回 朝食後 28 日分 (処方2 ) ウルソデオキシコール酸錠100 mg 1 回2 錠(1 日6 錠) 1 日3 回 朝昼夕食後 28 日分 (処方3 ) レジパスビル・ソホスブビル配合錠 1 回1 錠(1 日1 錠) 1 日1 回 夕食後 28 日分 この患者に対する服薬指導として、誤っているのはどれか。1つ選べ。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
レジパスビル・ソホスブビル配合錠は毎日継続することが重要です。飲み忘れ時は一律に翌日まで待つのではなく、気付いた時刻と次回服用までの間隔で対応します。
解説
カナグリフロジンは尿糖排泄を増やすため、浸透圧利尿による口渇や尿量増加が起こり得ます。また、C型肝炎に対する直接作用型抗ウイルス薬の開始後は糖代謝が改善し、糖尿病治療中の患者で低血糖が現れることがあるため、ふらつきなどへの注意が必要です。レジパスビル・ソホスブビル配合錠は本例では12週間継続し、血圧変化も含め経過を確認します。飲み忘れに気付いた場合は、次回分が近くなければその時点で1回分を服用し、近ければ飛ばします。2回分をまとめて服用しません。
選択肢の確認
1.カナグリフロジンにより、口が渇いたり尿量が増えることがあります。:尿糖排泄とともに水分が失われるため、適切な説明です。
2.抗ウイルス薬を飲み忘れた場合は、翌日の夕食後まで服用しないでください。:正答となる誤った説明です。気付いた時点での服用が可能な場合があります。
3.抗ウイルス薬の併用により、低血糖が発現する可能性が高まるため、ふらつき などの症状に注意してください。:治療開始後の血糖低下に備える適切な説明です。
4.抗ウイルス薬は、12 週間飲み続ける必要があるので、継続して受診してくださ い。:治療期間を完遂するための適切な指導です。
5.抗ウイルス薬により血圧が上昇する可能性がありますので、家庭でも血圧を測 定してください。:血圧上昇の早期把握を促す説明として適切です。
覚えるポイント
飲み忘れは次回までの時間で判断し、倍量服用はしません。抗ウイルス治療中も血糖、血圧、肝機能を継続して確認します。