110Q102|第110回 薬剤師国家試験 過去問
以下の反応式のうち、右に示された主生成物が誤っているのはどれか。1つ選べ。 ただし、各反応はそれぞれ適切な溶媒を用いて行い、反応終了後、適切な後処理 を施したものとする。 H3C 1 )NaNH2,液体アンモニア H3C 1 H 2 )CH3CH2Br CH3 1 ) BH H3C 2 CHO H3C 2 H 2 )H2O2,NaOH H3C HgSO4,H3O+ CH3 H3C 3 CH3 O H2 Pd/CaCO3(リンドラー触媒) H CH3 H3C キノリン 4 CH3 H3C H H3C HCl(2 当量) H3C CH3 5 Cl Cl CH3

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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
アルキンのLindlar触媒による部分還元はsyn付加で止まり、cis(Z)アルケンを与えます。図4はtrans体なので誤りです。
解説
末端アルキンはNaNH2でアセチリドとなり、第一級臭化アルキルへSN2反応して炭素鎖を延長できます。かさ高いジアルキルボランによるヒドロホウ素化・酸化では末端アルキンから反Markovnikov型のアルデヒドを生じ、HgSO4存在下の水和ではケトンになります。Lindlar触媒は同一面から水素を付加してZ-アルケンで止めます。アルキンへHClを2当量付加すると、同じ炭素にClが2個付くgem-ジクロリドが主生成物です。
選択肢の確認
1.選択肢1(画像参照):末端アセチリドのアルキル化で、示された内部アルキンを与えます。
2.選択肢2(画像参照):ヒドロホウ素化・酸化により末端炭素がアルデヒドになります。
3.選択肢3(画像参照):水銀触媒水和後のエノール互変異性でケトンを与えます。
4.選択肢4(画像参照):正答となる誤り。Lindlar還元なら図のtrans体でなくcis体です。
5.選択肢5(画像参照):HCl 2当量の付加でgem-ジクロリドを生じます。
覚えるポイント
Lindlar=syn付加・cis、溶解金属還元=anti付加・trans。アルキン水和の位置選択も併せて整理します。