109Q253第109回 薬剤師国家試験 過去問

73 歳女性。左前頭部が柔らかく腫張しているのを自覚し、かかりつけ医を 受診した。腫瘤性病変を指摘され、精査加療目的で紹介入院となった。CT 検査で 頭蓋及び四肢に骨病変が認められた。骨髄検査の結果、単クローン性の形質細胞が 37.0%であったことから多発性骨髄腫と診断され、以下のDLd(ダラツムマブ、 レナリドミド、デキサメタゾン)療法が開始された。 DLd 療法 1 ~2 サイクルのレジメン 投与日 薬剤名・規格 投与方法 Day 1,8,15,22 ダラツムマブ(遺伝子組換え) 16 mg/kg 点滴投与 点滴静注 100 mg/5 mL Day 1~21 レナリドミドカプセル5 mg 25 mg 経口投与 Day 1,2,8,9, デキサメタゾン錠4 mg 20 mg 経口投与 15,16,22,23 Day 24~28 休薬 治療開始後、血清カルシウム値が12 mg/dL を超えたため、薬物を追加すること となった。追加する薬物の作用機序として、適切なのはどれか。2つ選べ。

2つ選択
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正解: 3・4

正答

3・4

この問題のポイント

骨髄腫に伴う高Ca血症では、骨吸収を抑えるビスホスホネートまたは抗RANKL抗体が候補です。

解説

ゾレドロン酸などの窒素含有ビスホスホネートは骨へ集積し、破骨細胞に取り込まれてファルネシルピロリン酸合成酵素を阻害します。小型Gタンパク質のプレニル化が妨げられ、破骨細胞機能・生存が低下します。デノスマブはRANKLへ結合し、RANK受容体との結合を阻害して破骨細胞の形成・活性化・生存を抑えます。PTH受容体遮断やCa感知受容体遮断は標準的機序ではなく、Ca感知受容体作動薬ならPTHを抑えます。ビタミンD受容体活性化は腸管Ca吸収を高め、高Ca血症を悪化させ得ます。

選択肢の確認

1.骨芽細胞の副甲状腺ホルモン受容体を遮断する。:本問の治療薬の機序ではありません。
2.副甲状腺細胞のカルシウム受容体を遮断する。:遮断ではPTH抑制になりません。
3.破骨細胞のファルネシルピロリン酸合成酵素を阻害する。:正答。窒素含有ビスホスホネートです。
4.骨芽細胞のRANKL(NF︲lB 活性化受容体リガンド)の作用を阻害する。:正答。デノスマブです。
5.小腸上皮細胞のビタミンD 受容体を活性化する。:Ca吸収を促進し不適切です。

覚えるポイント

ビスホスホネート=FPPS阻害、デノスマブ=RANKL中和。どちらも破骨細胞を抑えます。

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