61PM031|第61回 作業療法士国家試験 過去問
欠乏すると中枢神経障害を引き起こすのはどれか。
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正解: 2
正答
2.ビタミンB₁
この問題のポイント
中枢神経障害を引き起こすビタミンの欠乏は、特にチアミン(ビタミンB₁)が代表的。アルコール性肝疾患や胃手術後の患者で見られるWernicke脳症やKorsakoff症候群は、B₁欠乏によるもので、早期発見が治療成功に直結する。
解説
ビタミンB₁は、エネルギー代謝に必要なコエンザイム(チアミンアデノシンニコレート、TPP)を形成する。その欠乏は、まず末梢神経(脚気)に現れ、その後中枢神経に影響を及ぼす。特に、Wernicke脳症では眼球運動障害、意識障害、運動失調が現れ、慢性化するとKorsakoff症候群による記憶障害や作話(幻覚)が進行する。この疾患はアルコール多飲者や胃切除後の患者でリスクが高いため、臨床的に注意が必要。
作業療法士としての視点では、患者の生活行動(ADL)に影響を与える高次脳機能障害(記憶・判断・注意)の把握が重要。B₁欠乏は、日常生活の遂行に支障をきたすため、早期診断と補給療法の実施が求められる。
選択肢の確認
1.ビタミンA:夜盲症・皮膚乾燥が主な症状。中枢神経障害は認めない。
2.ビタミンB1:正解。Wernicke脳症・Korsakoff症候群を引き起こす。
3.ビタミンC:壊血病(歯肉炎・出血)が主な症状。中枢神経障害はなし。
4.ビタミンD:くる病・骨軟化症。神経系の障害は直接的でない。
5.ビタミンK:血液凝固障害。中枢神経への直接的影響はない。
覚えるポイント
「B₁欠乏=中枢神経障害」という結びつきを、アルコール性脳症の例に結びつけて記憶すると効果的。特に、WernickeとKorsakoffの2つの症候群を「B₁欠乏の2つの顔」として覚えておくと、試験で確実に正答できる。