61AM022|第61回 作業療法士国家試験 過去問
作業療法に関する歴史で誤っているのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
作業療法の歴史において、特定の人物が「ある療法を確立した」という記述は、その人物の実際の貢献と一致しているかを確認することが重要です。特に、再建療法(Reconstruction Therapy)は第一次世界大戦後の米国で発展したが、その中心人物としてアドルフ・マイヤー(Adolf Meyer)は関与していません。誤解を招く記述を正しく区別することは、試験で求められる基本的な知識です。
解説
作業療法の歴史は、人間の「作業を通じた回復」の価値を重視する哲学的・実践的進展の流れです。アドルフ・マイヤーはスイス出身の精神科医で、精神病理学や心理生物学の分野で影響力を持ち、作業療法の哲学的基盤「作業は人間にとって意味がある」という考えを提唱しました。しかし、再建療法の確立者とは言えず、その療法は第一次世界大戦後の米国で、特に軍人を対象にした職業的・生活的回復を目指して発展したものです。マイヤーの貢献は「作業の意味」にあり、治療法としての「再建療法」の確立とは関係ありません。
一方、他の選択肢は歴史的事実と一致しています:
- ジャン・エアーズは感覚統合理論を体系化。
- フィリポ・ピネルは道徳療法(人道的対応)を導入。
- 高木憲次は肢体不自由児の「療育」概念を日本に導入。
- 呉秀三は精神科病院の「開放化」を推進。
選択肢の確認
1.Jean Ayres は感覚統合を考案した。:正しい。
2.Philippe Pinel は道徳療法を始めた。:正しい。
3.Adolf Meyer は再建療法を確立させた。:誤り。
4.高木憲次は肢体不自由児の療育を確立させた。:正しい。
5.呉秀三は精神科医療における病院開放化を行った。:正しい。
覚えるポイント
「誰が・何をしたか」をセットで記憶。
→ メイヤー=哲学的基盤、エアーズ=感覚統合、ピネル=道徳療法、高木=療育、呉秀三=病院開放化。
再建療法は「WWI後の米国流」であり、個人に帰属させないで、歴史的流れとして理解することが鍵です。