60PM043|第60回 作業療法士国家試験 過去問
精神科デイケアの小集団療法で適切なのはどれか。
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正解: 1
正答
1.メンバー間の相互交流を促す。
この問題のポイント
精神科デイケアの小集団療法では、メンバー同士の相互作用が治療効果を生み出す鍵です。集団内の「相互交流」は、治療的因子(Yalomの理論)として重要であり、メンバーが安全に感情を共有し、対人関係を学ぶ機会を提供することが求められます。
解説
小集団療法は、患者が自らの感情や経験を共有し、他者との関係性を学ぶ場を提供します。この過程で「メンバー間の相互交流を促す」ことは、治療的価値を高め、希望や対人学習、凝集性といった治療的因子を育てます。スタッフはファシリテーターとして、メンバーの話に耳を傾け、共感的に支援しつつ、集団の主体性を尊重することが求められます。
一方、多数決による決断(2)は少数者の声を排除するリスクがあり、混乱時の対応としては不適切です。スタッフがリーダーシップを取る(3)ことにより、メンバーの主体性が育たず、治療的効果が損なわれます。感情的な発言を集団内で取り上げない(4)は、感情の表現を抑制し、治療的意義を損ないます。沈黙がある場合にスタッフが議題を提供(5)は、沈黙の治療的意味(=自己調整や内省の時間)を無視しており、適切ではありません。
選択肢の確認
1.メンバー間の相互交流を促す。:集団の治療的因子として適切。相互作用を促すことが治療の目的。
2.混乱したときは多数決で決める。:混乱時の対応として不適切。多数決は公平性を損なう。
3.スタッフがリーダーシップをとる。:スタッフ主導は主体性の育成を阻害。ファシリテートが中心。
4.感情的な発言は集団内で取り上げない。:感情の表現は治療的で、排除すべきではない。
5.沈黙がある場合はスタッフが議題を提供する。:沈黙は意味を持つため、即座の介入は適切でない。
覚えるポイント
「集団の力=メンバー同士の相互作用」を意識し、スタッフは「見守る・支援する」姿勢で、メンバーが自ら話す・共感する場を創出することが、小集団療法の核心です。