119C087第119回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯科矯正学

18 歳の女子。食べ物が咬みにくいことを主訴として来院した。幼少時から遺伝 疾患を指摘されているという。知的障害があり、四肢に異常は認めない。初診時の 口腔内写真(別冊No. 34A)、パノラマエックス線画像(別冊No. 34B)及びセファロ グラム(別冊No. 34C)を別に示す。 疑われるのはどれか。1 つ選べ。

119C087の問題画像
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正解: c

正答

c

この問題のポイント

四肢異常を伴わず、頭蓋縫合早期癒合と中顔面劣成長による咬合異常を示す遺伝性疾患としてCrouzon症候群が疑われます。

解説

Crouzon症候群は頭蓋縫合早期癒合症の一つで、頭蓋形態異常、眼球突出、中顔面低形成、上顎劣成長、反対咬合などを示します。Apert症候群と異なり、手足の合指症を伴わないことが重要です。

画像では頭蓋形態、上顎骨の前後的位置、歯列、気道を評価します。知的発達には個人差があります。

画像の確認

実画像A・Bでは上顎の著しい狭窄・叢生と中顔面劣成長があり、Cでは頭蓋冠形態異常と上顎後退が示される。四肢異常を伴わず頭蓋縫合早期癒合と上顎低形成を示す組合せはCrouzon症候群に合致する。

選択肢の確認

a.Marfan 症候群
誤り。
Marfan症候群では高身長、長い四肢、心血管病変などが特徴で、四肢異常なしの頭蓋縫合早期癒合症を説明しません。

b.Turner 症候群
誤り。
Turner症候群は45,Xなどによる女性の染色体異常で、低身長、翼状頸、性腺機能不全などを示します。

c.Crouzon 症候群
正しい。
Crouzon症候群は頭蓋縫合早期癒合、中顔面低形成、上顎劣成長を示し、四肢異常を通常伴いません。

d.鎖骨頭蓋骨異形成症
誤り。
鎖骨頭蓋骨異形成症では鎖骨低形成、多数の過剰歯・埋伏歯、永久歯萌出遅延が特徴です。

e.第一第二鰓弓症候群
誤り。
第一第二鰓弓症候群では片側性の顔面低形成や耳介異常などが中心です。

f.先天性外胚葉異形成症
誤り。
先天性外胚葉異形成症では乏歯、円錐歯、発汗障害、毛髪異常などを認めます。

g.Treacher Collins 症候群
誤り。
Treacher Collins症候群では頰骨・下顎骨低形成や耳介異常を認めますが、Crouzon症候群のような頭蓋縫合早期癒合が中心ではありません。

覚えるポイント

  • Crouzon症候群は頭蓋縫合早期癒合症です。
  • 中顔面低形成と骨格性反対咬合を生じます。
  • 四肢異常を通常伴わない点が鑑別に重要です。

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