117D076|第117回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯科矯正学
矯正歯科治療中の口腔内写真(別冊No. 26)を別に示す。 上顎右側側切歯の根尖部口蓋側歯周組織にみられる変化はどれか。2 つ選べ。

2つ選択
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正解: c・d
正答
c、d
この問題のポイント
矯正力が加わった歯周組織では、圧迫側に破骨細胞とHowship窩が現れ、歯槽骨吸収が起こります。
解説
歯に矯正力が加わると、圧迫側では歯根膜血流が低下し、破骨細胞が骨表面に分化・集積して骨吸収を行います。骨吸収部の陥凹がHowship窩です。
牽引側では血流や歯根膜腔が保たれ、骨芽細胞による新生骨形成が起こります。問題では上顎右側側切歯根尖部口蓋側が圧迫側に相当します。
画像の確認
実画像では、上顎右側側切歯を唇側へ移動させる補助弾線が歯冠口蓋側に接触している。この力では根尖口蓋側が圧迫側となり、破骨細胞出現とHowship窩形成を伴う骨吸収が起こるため、正答c・dを支える。
選択肢の確認
a.血流の亢進
誤り。圧迫側では血管が圧迫され、血流は亢進するのではなく低下します。
b.歯根膜腔の拡大
誤り。圧迫側では歯根膜腔が狭くなる方向の変化を示します。
c.破骨細胞の出現
正しい。圧迫側では破骨細胞が出現し、歯槽骨を吸収します。
d.Howship 窩の形成
正しい。破骨細胞による骨吸収部にはHowship窩が形成されます。
e.セメント芽細胞の増殖
誤り。セメント芽細胞の増殖は圧迫側歯槽骨吸収の代表所見ではありません。
覚えるポイント
- 圧迫側は歯根膜狭窄・血流低下・骨吸収。
- 破骨細胞がHowship窩を形成する。
- 牽引側では骨芽細胞による骨形成。