117B029第117回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯科矯正学

24 歳の女性。下顎右側中切歯の動揺を主訴として来院した。咬頭嵌合位で 1 に フレミタスがみられた。初診時の口腔内写真(別冊No. 8A)とエックス線画像(別冊 No. 8B)を別に示す。初診時の歯周組織検査結果の一部を表に示す。 舌 側* 2 2 3 2 2 3 2 2 3 2 2 3 歯 種 2 1 1 2 唇 側* 2 2 ③ ③ ② ④ ③ 2 2 2 1 2 動揺度** 0 1 0 0 * :プロービング深さ(mm) 〇印:プロービング時の出血 ** :Miller の判定基準 まず行うのはどれか。2 つ選べ。

117B029の問題画像
2つ選択
解答・解説を見る

正解: d・e

正答

d、e

この問題のポイント

歯周治療では、咬合性外傷が疑われても、まず炎症の原因となるプラークと歯石を除去する歯周基本治療を行います。

解説

本症例では、プロービング時出血があり、歯肉炎症が存在します。まず口腔清掃指導でセルフケアを改善し、スケーリングで歯石やプラーク保持因子を除去します。その後に再評価を行い、フレミタスや動揺が残る場合は咬合調整、固定、矯正治療などを検討します。

症例問題の解き方
「まず行う」と問われたら、不可逆的・侵襲的な処置より、原因除去を目的とする歯周基本治療を優先します。

画像の確認

実画像では、下顎右側中切歯周囲の歯肉が赤く腫脹して出血性で、歯面には沈着物が見え、検査表でも複数部位にプロービング時出血が示される。まず炎症性因子を減らす口腔清掃指導とスケーリングを行う正答d・eを支持する。

選択肢の確認

a.咬合調整
状況によって行いますが、まず行う処置ではありません。
フレミタスがあるため咬合調整を検討する可能性はありますが、炎症性因子を除去して再評価したうえで適応を判断します。

b.根面被覆
誤り。
根面被覆は歯肉退縮に対する歯周形成手術であり、本症例の初期治療ではありません。

c.矯正歯科治療
状況によって行いますが、まず行う処置ではありません。
歯の位置異常が咬合性外傷に関与する場合は矯正治療を検討しますが、歯周基本治療後に計画します。

d.口腔清掃指導
正答。まず行います。
口腔清掃指導によりプラークコントロールを改善し、歯肉炎症の原因を除去します。

e.スケーリング
正答。まず行います。
スケーリングで歯石とプラーク保持因子を除去し、歯周組織の炎症改善を図ります。

覚えるポイント

  • 歯周治療の第一段階はプラークコントロールである。
  • 口腔清掃指導とスケーリングを行い再評価する。
  • 咬合調整は炎症の改善後に適応を判断する。

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