116C050|第116回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯科矯正学
マルチブラケット装置を用いて骨格性下顎前突の改善を図ることとした。矯正歯 科治療中の口腔内写真(別冊No. 18)を別に示す。 治療目標として適切なのはどれか。2 つ選べ。

2つ選択
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正解: c・d
正答
c、d
この問題のポイント
骨格性下顎前突を歯性にカムフラージュする場合、下顎歯列を遠心化し、下顎前歯を舌側へ移動して反対咬合を改善します。
解説
提示写真では下顎臼歯部に遠心移動を行う装置が組み込まれています。下顎大臼歯を遠心へ移動して空隙を作り、その空隙を利用して下顎前歯を舌側へ移動します。
前歯の挺出や臼歯の挺出は垂直的被蓋を変化させますが、本問の主要な前後的改善目標ではありません。
画像の確認
実画像では、上下顎にマルチブラケット装置が入り、下顎左右臼歯部では前方の固定源から後方へ向かうコイルスプリングが装着されている。これは下顎大臼歯を遠心へ移動して前方に空隙を作る構成で、その空隙を使って下顎前歯を舌側へ移動することが骨格性下顎前突の歯性カムフラージュ目標となる。
選択肢の確認
a.下顎前歯の挺出
誤り。下顎前歯の挺出は前後的な反対咬合改善の主目標ではなく、過蓋咬合を助長することがあります。
b.下顎大臼歯の挺出
誤り。下顎大臼歯の挺出は下顎骨の時計回り回転を起こし得ますが、本装置の主要目標ではありません。
c.下顎前歯の舌側移動
正しい。下顎前歯を舌側移動して前歯部反対咬合と口元を改善します。
d.下顎大臼歯の遠心移動
正しい。下顎大臼歯を遠心移動して、下顎前歯後退のための空隙を確保します。
e.下顎大臼歯の頰側傾斜
誤り。下顎大臼歯の頰側傾斜は歯列幅や歯周組織へ悪影響を及ぼし、本治療の目標ではありません。
覚えるポイント
- カムフラージュ治療では歯の移動で骨格差を補償する。
- 下顎大臼歯遠心移動で空隙を作る。
- 下顎前歯舌側移動で反対咬合を改善する。