116B024|第116回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯科矯正学
矯正装置の写真(別冊No. 7)を別に示す。 治療により増加するのはどれか。2 つ選べ。

2つ選択
解答・解説を見る
正解: a・e
正答
a、e
この問題のポイント
下顎前歯を舌側傾斜させたときに変化するセファロ計測値を理解します。
解説
写真の装置は下顎前歯に舌側方向の力を加える構造をもち、下顎切歯が舌側傾斜します。下顎切歯軸とFrankfort平面がつくるFMIAは増加し、上下顎切歯のなす角である上下顎中切歯歯軸傾斜角も増加します。一方、SNA・SNBや下顎角は骨格的計測値であり、この歯性移動だけでは基本的に増加しません。
画像の確認
実画像では、上顎左右大臼歯のバンドを固定源とし、口蓋側ワイヤーが前歯舌側へ延び、複数のU字状ループで舌の前方突出を遮る形態になっている。前歯部への舌圧を抑える装置であることから、下顎前歯の舌側傾斜に伴ってFMIAと上下顎中切歯歯軸傾斜角が増加するという正答につながる。
選択肢の確認
a.FMIA
正しい。
下顎切歯が舌側傾斜すると、下顎切歯軸とFrankfort平面との角度であるFMIAは増加します。
b.下顎角
誤り。
下顎角は下顎骨体と下顎枝の形態を表す骨格的指標で、前歯の歯軸移動によって増加する値ではありません。
c.SNA 角
誤り。
SNA角は頭蓋底に対する上顎骨の前後的位置を示し、下顎前歯の移動では増加しません。
d.SNB 角
誤り。
SNB角は頭蓋底に対する下顎骨の前後的位置を示し、前歯の舌側傾斜だけでは増加しません。
e.上下顎中切歯歯軸傾斜角
正しい。
下顎切歯が舌側へ傾斜すると上顎切歯とのなす角が開き、上下顎中切歯歯軸傾斜角は増加します。
覚えるポイント
- FMIAはFrankfort平面と下顎切歯軸の角度。
- 下顎切歯の舌側傾斜でFMIAと切歯間角は増加。
- SNA・SNBは骨格的位置、歯軸角は歯性変化を示す。