臨床検査技師国家試験の出題傾向分析

臨床検査技師国家試験は、午前・午後あわせて200問を1日で解く筆記試験で、検体検査から生理機能検査まで検査室業務の全域が問われます。特徴的なのは画像を使った出題の多さで、直近3回(第70〜72回)では毎回40問以上、全体の2割前後が画像付き問題です。血球や組織標本、心電図・超音波といった「見て判断する」力が合否を分けます。直近の第72回は受験者4,693人に対し合格者3,976人、合格率84.7%と、第71回の84.6%に続き高い水準でした。合格基準は総得点120点以上(6割)の絶対基準で、科目別の足切りはありません。本記事では直近3回の全600問の分析と過去10回の合格率データから、この試験の攻略法を解説します。

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合格率と合格基準

直近の合格率84.7%第72回・受験4,693人/合格3,976
合格基準1問1点・200点満点(採点除外がある年は変動)で、総得点120点以上(6割)で合格する絶対基準。科目別の足切りはない。
回次実施年受験者数合格者数合格率
第72回20264,6933,97684.7%
第71回20255,1314,34084.6%
第70回20244,9463,80076.8%
第69回20235,0023,88077.6%
第68回20224,9483,72975.4%
第67回20215,1154,10180.2%
第66回20204,8543,47271.5%
第65回20194,8163,62075.2%
第64回20184,8293,82879.3%
第63回20174,7393,72978.7%

受験者数・合格者数・合格率は各実施機関の公式発表値(出典)。合格基準の詳細・最新情報は必ず公式発表をご確認ください。

直近回(第72回)の総評

第72回の合格率は84.7%(受験者4,693人・合格者3,976人)で、第71回の84.6%とほぼ同水準でした。過去10回を振り返ると、第66回の71.5%を底に、第68回75.4%、第69回77.6%、第70回76.8%と70%台での推移が続いた後、第71回・第72回は2回連続で84%台に乗っており、直近は合格率の高い局面にあると言えます。ただし10回の幅で見れば71.5%から84.7%まで13ポイント以上の開きがあり、難易度の年次変動が小さくない試験であることは頭に入れておくべきです。出題形式の面では、直近3回の構成は非常に安定しています。問題数は毎回200問で固定、画像を含む問題は第70回40問・第71回43問・第72回43問と、一貫して全体の2割を超えています。血液像・病理組織・微生物の鏡検像から、心電図・脳波・超音波などの生理検査記録まで、画像の読み取りを前提とした出題がこの試験の骨格です。一方、複数の選択肢を選ばせる形式は第70回の30問から第71回・第72回は各24問へやや減少しました。この形式は部分的な知識では正解できないため、減少したとはいえ毎回1割強を占める以上、あいまいな暗記を残さない学習が引き続き求められます。総じて第72回は、形式が安定したなかで合格率も高めに出た、標準的な回だったと位置づけられます。

出題形式の統計(回次別)

回次問題数画像・図表つき5複数選択
第72回20043(22%)20024
第71回20043(22%)20024
第70回20040(20%)20030

画像・図表つき問題や複数選択形式の比率は、実際の解き味と時間配分に直結します。 比率が高い回次が続く場合は、画像問題への慣れを演習に組み込んでおくのが安全です。

合格から逆算する学習戦略

合格基準は200点満点中120点以上(6割)の絶対基準で、科目別の足切りがない点がこの試験の学習戦略を決めます。つまり、全科目を満遍なく仕上げるのが理想ではあるものの、最終的には「合計で6割」に届けばよく、得意分野で苦手分野をカバーする戦略が制度上は可能です。ただし出題は検査室業務の全域に及ぶため、丸ごと捨てられる領域は事実上ありません。まず全範囲を一通り学習して基礎を作り、その後に得点源を伸ばす順序が堅実です。学習の中盤以降で必ず組み込みたいのが画像対策です。直近3回では画像付き問題が毎回40〜43問と全体の2割を超えており、ここを「見ればわかる」状態に持っていけるかどうかで合計点が大きく変わります。血球形態、病理・細胞診標本、微生物の染色像、心電図や超音波などの生理検査記録は、文章の知識として知っているだけでは得点になりません。日々の演習で画像に触れる回数を最大化してください。終盤は過去問の通し演習です。毎回200問・1問1点という形式は変わっていないため、午前・午後各100問を時間内に解き切るペース配分の練習が直結します。複数選択形式(直近2回は各24問)は消去法が効きにくいので、演習で間違えた問題は選択肢の全項目まで根拠を確認する習慣をつけましょう。1周目で弱点分野を洗い出し、2周目以降で潰し込む反復が、6割の絶対基準を安全圏に変える最短経路です。このサイトでは回別に過去問を演習できるので、通し演習と弱点補強の両方に活用できます。

よくある質問

合格率はどのくらいですか?

直近の第72回は受験者4,693人・合格者3,976人で合格率84.7%でした。第71回も84.6%と、直近2回は高い水準が続いています。ただし過去10回では最低が第66回の71.5%、最高が第72回の84.7%と13ポイント以上の幅があり、第68〜70回は75〜77%台でした。年によって難易度が変動する前提で、余裕をもった得点力を目指すべき試験です。

合格基準・ボーダーは?

1問1点・200点満点(採点除外がある年は変動)で、総得点120点以上(6割)で合格となる絶対基準です。相対評価ではないため、周囲の出来に左右されず6割に届けば合格できます。また科目別の足切りはないので、特定分野の失点が即不合格につながることはありません。とはいえ本番での事故を考えれば、6割ぎりぎりではなく上振れの余地をもった仕上がりを目指すのが安全です。

過去問は何年分解くべきですか?

直近3回(第70〜72回)の分析では、問題数200問、画像問題40〜43問、複数選択24〜30問と出題形式が安定しており、過去問演習がそのまま本番対策になる試験です。まず直近3回・600問を完全に理解することを最優先にし、余力があればさらに遡って演習量を増やすとよいでしょう。解きっぱなしにせず、間違えた問題は選択肢ごとに正誤の根拠を確認することが重要です。

画像問題はどのくらい出ますか?

直近3回では第70回40問、第71回43問、第72回43問と、毎回200問中の2割以上が画像を含む問題です。血球や病理組織などの鏡検像から、心電図・超音波といった生理検査の記録まで、検査技師の実務に直結する「見て判断する」出題が中心です。文章知識だけでは対応できないため、演習の段階から画像とセットで学習し、典型像を即答できるレベルまで反復することが高得点の条件になります。

複数選択の問題はありますか?

あります。複数の選択肢を選ばせる形式は第70回で30問、第71回・第72回では各24問出題されており、全体の1割強を占めます。この形式は一つの選択肢を消去法で選ぶことができず、各選択肢の正誤を独立に判断できる正確な知識が必要です。演習では正解した問題でも「他の選択肢がなぜ誤りか」まで説明できるかを確認すると、この形式への対応力が着実に上がります。

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