70PM022|第70回 臨床検査技師国家試験 過去問
検査部位の皮膚温度が 30 ℃と低い状態で検査を行う場合、神経伝導検査への影 響で正しいのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 2
正答
2
この問題のポイント
皮膚温低下が神経伝導速度、潜時、波形に及ぼす影響を理解します。
解説
神経伝導検査では温度が結果に大きく影響します。皮膚温が低いとイオンチャネルの反応や活動電位の伝播が遅くなり、伝導速度は低下し、遠位潜時は延長します。
冷却では複合筋活動電位や感覚神経活動電位の持続時間が延長し、振幅はむしろ大きくなることがあります。そのまま判定すると脱髄性ニューロパチーを過大評価する可能性があるため、通常は検査部位を十分に加温して適切な皮膚温を保ちます。
検査条件のポイント
上肢では一般に皮膚温を32℃以上に保ち、記録時に温度を確認します。
選択肢の確認
1.刺激閾値が低下
誤り。
低温では刺激に対する興奮性の変化はありますが、国試で押さえる代表的影響は伝導遅延です。刺激閾値低下を主所見とはしません。
2.伝導速度が低下
正しい。
低温では活動電位の伝播が遅くなるため、神経伝導速度が低下します。
3.記録波形が多相化
誤り。
低温だけで記録波形が多相化することが代表的変化ではありません。多相化は時間的分散などでみられます。
4.記録波形の振幅が低下
誤り。
低温では波形の持続時間が延長し、振幅は低下ではなく増大することがあります。
5.記録波形の持続時間が短縮
誤り。
低温では波形の持続時間は短縮せず、一般に延長します。
覚えるポイント
- 低温では伝導速度低下、潜時延長が起こります。
- 波形持続時間は延長し、振幅は増大し得ます。
- 温度補正をせず脱髄性障害と誤判定しないようにします。