70AM064|第70回 臨床検査技師国家試験 過去問
自動血球計数器法で赤血球ヒストグラム(別冊No. 11)を別に示す。赤血球 125 万/µL、Hb 7.5 g/dL、Ht 15%で矢印の所見が認められた。 可能性があるのはどれか。

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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
赤血球数・Hb・Htの不整合と、ヒストグラムの右側異常から寒冷凝集を疑います。
解説
赤血球125万/µL、Hb 7.5 g/dL、Ht 15%からMCHCを計算すると、7.5 / 15 × 100 = 50 g/dLとなり、生理的にあり得ない高値です。このようなHbに対して赤血球数とHtが不自然に低い組合せは、寒冷凝集による測定干渉を疑います。
画像では赤血球ヒストグラムの大球側に肩・小ピークがみられます。凝集した複数の赤血球が1個の大きな粒子として数えられるため、赤血球数は偽低値、MCVは偽高値となります。検体を37℃に加温して再測定します。
検査データの読み方
各項目を単独で見るのではなく、MCHC = Hb / Ht × 100を計算して整合性を確認します。
選択肢の確認
1.高血糖
誤り。
高血糖では浸透圧変化による赤血球膨化が起こることがありますが、本例の著しいRBC・Hb・Ht不整合の代表原因ではありません。
2.巨大血小板
誤り。
巨大血小板は血小板ヒストグラムや赤血球計数下限付近へ影響し得ますが、大球側の赤血球集塊と極端なMCHC高値を説明しません。
3.破砕赤血球
誤り。
破砕赤血球は小球側の粒子増加や赤血球数への影響を起こしますが、本画像の大球側異常とは反対です。
4.寒冷凝集素症
正しい。
寒冷凝集により赤血球集塊が大型粒子として測定され、RBC偽低値、MCV偽高値、不合理なMCHC高値を生じるため正しいです。
5.高ビリルビン血症
誤り。
高ビリルビン血症はHb測定への分光学的干渉を起こす可能性がありますが、本例のヒストグラム所見の中心ではありません。
覚えるポイント
- MCHCが極端に高いときは寒冷凝集を疑います。
- 寒冷凝集ではRBC低値、MCV高値、Hbは比較的保たれます。
- 37℃加温後に再測定します。