39AM87第39回 臨床工学技士国家試験 過去問

医用基礎工学数学・単位・基礎物理複素数・単位換算・物理量・基本計算

断面積が 10 cm²、厚みが 1 mm の生体組織を 1 分間に伝導する熱量[J]はどれか。 ただし、組織の両面の温度差は 5 ℃、熱伝導率は 5×10^-3 J/(cm・s・℃)とする。

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

この問題では、熱伝導によって移動する熱量を計算します。

熱伝導で1秒あたりに移動する熱量は、次の関係で求めます。

  • 1秒あたりの熱量 = 熱伝導率 × 断面積 × 温度差 / 厚み

さらに、問題では1分間に伝導する熱量を求めるため、最後に 60 秒を掛けます。

単位をそろえることが最大のポイントです。

解説

熱伝導では、温度の高い側から低い側へ熱が移動します。

厚みが薄いほど熱は伝わりやすく、断面積が大きいほど伝わる熱量は大きくなります。

計算の流れ

使う公式は次のとおりです。

  • Q = k × A × ΔT × t / L

ここで、

  • Q:伝導する熱量
  • k:熱伝導率
  • A:断面積
  • ΔT:温度差
  • t:時間
  • L:厚み

です。

与えられた値は次のとおりです。

  • k = 5×10^-3 J/(cm・s・℃)
  • A = 10 cm²
  • ΔT = 5 ℃
  • t = 1 分 = 60 s
  • L = 1 mm

熱伝導率の単位に cm が含まれているため、厚みを cm に直します。

  • 1 mm = 0.1 cm

公式に代入します。

  • Q = 5×10^-3 × 10 × 5 × 60 / 0.1

まず、1秒あたりの熱量を考えると、

  • 5×10^-3 × 10 × 5 / 0.1
  • = 0.005 × 10 × 5 / 0.1
  • = 0.25 / 0.1
  • = 2.5 J/s

1分間は60秒なので、

  • Q = 2.5 × 60
  • Q = 150 J

したがって、1分間に伝導する熱量は 150 J です。

ひっかけポイント
厚み 1 mm をそのまま 1 cm として扱うと、計算結果が10分の1になってしまいます。

この問題では熱伝導率の単位が cm なので、1 mm = 0.1 cmに変換します。

国家試験ではここを押さえる
熱伝導の計算では、

  • 公式を確認する
  • 単位をそろえる
  • 1秒あたりか、指定時間全体かを確認する
    という順で進めます。

選択肢の確認

1.誤り。
2.5 Jは、1秒あたりに伝導する熱量です。問題では1分間の熱量を問われているため、60秒を掛ける必要があります。

2.誤り。
25 Jにはなりません。厚みを正しく 0.1 cm に変換し、さらに1分間として60秒を掛けると150 Jになります。

3.正しい。
計算は次のようになります。

  • Q = 5×10^-3 × 10 × 5 × 60 / 0.1
  • Q = 150 J

したがって、正答は150 Jです。

4.誤り。
250 Jは、時間や厚みの扱いを誤った場合に出やすい値です。正しく計算すると150 Jです。

5.誤り。
1,500 Jは大きすぎます。厚みや時間の単位換算を誤るとこのような値になりやすいため注意します。

覚えるポイント

  • 熱伝導の熱量は Q = k × A × ΔT × t / L で求める。
  • 熱伝導率の単位に合わせて、長さの単位をそろえる。
  • この問題では 1 mm = 0.1 cm に変換する。
  • まず1秒あたりの熱量は 2.5 J/s である。
  • 1分間では 2.5 × 60 = 150 J となる。
  • 正答は選択肢3である。

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