34PM152第34回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

東洋医学臨床論症例治療帯状疱疹後痛・顎関節痛・片頭痛・胆石発作・COPD

次の症例について問いに答えよ。「75歳の女性。主訴は右胸痛。4週間前に右胸部に水疱が現れた。投薬で水疱は消失したが、胸痛が残っている。夫の介護で抑うつ感があり、過食、倦怠感、足のだるさもある。舌は胖大、厚膩苔、脈は滑を認める。」治療方針として最も適切なのはどれか。

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

この問題では、舌脈と随伴症状から病証を判断し、治療方針を選びます。

過食、倦怠感、足のだるさ、舌の胖大、厚膩苔、滑脈は、痰湿が停滞していることを示す重要な所見です。

解説

痰湿は、水液代謝が滞って生じる病理産物です。脾の運化が弱くなったり、過食や脂っこい食事が続いたりすると、体内に湿がたまり、痰湿となります。

この症例では、過食、倦怠感、足のだるさがあり、舌は胖大、厚膩苔、脈は滑です。これらは痰湿の典型的な所見です。

したがって、治療方針としては痰湿を除くことが最も適切です。胸痛そのものには気血の滞りも関係しえますが、症例全体の病証として最も目立つのは痰湿です。

まず見るポイント
厚膩苔と滑脈は痰湿の手がかりです。さらに体が重だるい、足がだるい、過食がある場合は痰湿を優先して考えます。

選択肢の確認

1.心陽を補う。
誤り。
心陽虚では動悸、息切れ、胸部の冷痛、顔色不良、冷えなどが目立ちます。この症例では厚膩苔、滑脈、過食、だるさから痰湿が中心です。

2.胃陰を養う。
誤り。
胃陰虚では口渇、空腹感があるが食べられない、舌の乾燥、少苔などがみられます。この症例では厚膩苔と胖大舌があり、陰虚より痰湿を考えます。

3.痰湿を除く。
正しい。
過食、倦怠感、足のだるさ、胖大舌、厚膩苔、滑脈は痰湿を示します。治療方針として痰湿を除くことが最も適切です。

4.気血を巡らす。
誤り。
痛みには気滞や血瘀が関係することがありますが、この症例では痰湿を示す所見が強く出ています。最も適切な治療方針は痰湿を除くことです。

覚えるポイント

  • 厚膩苔は湿や痰湿を考える重要所見です。
  • 滑脈は痰湿、食滞、妊娠などでみられます。
  • 胖大舌は水湿停滞や気虚を示します。
  • 過食と倦怠感があれば脾の運化失調を考えます。
  • 治療方針は、症状だけでなく舌脈所見を合わせて判断します。

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